助けあいジャパン

August 21, 2009

台湾LOVE2009(その1)

今年も台湾にやって来た。去年の夏休みは史上最大の超大型台風13号の直撃に遭遇して、一番の目的の故宮博物館再訪が叶わなかったので、ある意味リベンジでもある。つーか、僕はこの国が好きなのだな。去年台風の最中に台北の町を3日間歩き回って、この町に何か特別なシンパシーを感じてしまったのだ、実のところ。

6時15分、たまプラ発のリムジンで成田へ向かう。成田と羽田への直行リムジンが自宅から徒歩5分で乗れる環境に住んでいるっていうのは、最高にラッキーなことだと思う。そんな深謀遠慮でマンションを買ったわけじゃないんだけど(笑)。がらがらの高速を一路成田へ向かい、7時半には第2ターミナルへ到着。ウェブチェックインしていたので、即荷物を預けて朝食へ。ここから中華モードで「謝朋殿」で五穀粥と海老ワンタンの朝食。満足しつつ、ここからウォーミングアップ。「蒼穹の昴」を再読し、自己暗示的中国文化リタラシーを高める(本当か?>笑)。ま、でも何度読んでも面白いと感嘆する>蒼穹の昴。この小説の舞台の清時代の美術品の主なものは、破壊されたり欧米や日本に略奪されてしまっているようだ。今度、故宮博物館のサイトで確かめてみよう。日中戦争時代には疎開されていた膨大な宝物&美術品を、戦後蒋介石が北京から台北に軍艦で運び入れたことは有名な話だ。だから台湾の故宮博物館のほうが北京のそれより数段内容が上のものになっているという。ま、それはそれ。自ずとこれから目にする中国古典の美術品や宝物に思いを馳せつつ・・・。

JAL641はオンタイムで離陸。機内で映画「96時間」。舞台はパリのフランス映画。リーアム・ニーソンをはじめ登場人物がフランス語訛りの英語を話している。最愛の17歳の娘(妻が再婚して別れて暮らしている)が、パリで人身売買の組織に誘拐され、それを元CIAの秘密工作員である主人公が助けに行くという、単純明快なストーリー。無骨で強くてネヴァーギブアップの暑苦しい父親が、娘に見せる不器用なやさしさってのは、万国共通のお約束なんよだな。フライトの時間つぶしに観るならいいかな。それなりにアクションは面白かったし。やっぱりレッドクリフ2にすれば良かったかも。前述した理由で、映画まで中国古典テイストにすると、あまりにもソレっぽすぎるので自主規制したのだ(笑)。機内で食事は食べないつもりであったけれど、スタイル抜群の(たぶん)台湾美人のCAに聞かれて、思わず「親子丼ぶり」バージョンをお願いしてしまった(笑)。機内食で卵をとろとろにするのは至難の業なんだろうな。「そうめん」とともに、おいしく頂く。でも、食べておいて言うのも何だけれど、この時間の台北向けのフライトなら食事はいらないかもね。希望する人にだけ空弁みたいなものをだせば十分かも。だってほとんど沖縄行きと同じノリだもの。

定刻の12時に到着。イミグレーションが大混雑でホテル到着14時。バスが台北の街に入ると、あの古い建物と溢れる漢字のカラフルな看板をみて、わくわく感。去年と同じ「国賓飯店」にチェックイン。ここんちはJAL系列でマイルが貯まる(使える)ことと、去年泊まっているので土地勘がある。ラッキーな事にネット予約で早割にしていたことが効いたのか、メンバ−専用デスクでチェックイン出来た上に、何故か部屋をジュニアスイートに同じレート(そもそも驚くほど安い!)でアップグレードしてくれた。

広いしきれいだし良い部屋。一人引きこもるには最高の環境かも。幸先のいい旅のスタート。


昼ご飯は、ホテル近くの民生西路にある「老薫牛肉麵」にて店員のお姐さんのおすすめで「上品精緻牛肉麵」にした。あっさりした塩味の牛肉麵、お肉がとろとろで美味。後で調べてみたら、「精緻スープ」というのは牛骨でとったダシで清真(イスラム教徒)の多い中国の蘭州ではポピュラーな味付けだそうな。台湾特有のねぎと香菜と唐辛子のトッピングが絶妙だった。ここんちのは八角の臭みは皆無。210NT$ということは600円でこの国の平均からみればかなり高めではあるけれど、あれならいいでしょ。満足して外に出たらピーカン快晴&気温35度で、どっと汗が吹き出した。

部屋に戻りシャワーを浴びてからMRT淡水線で台北駅経由で板南線に乗り換えて、さらに西門で乗り換えて「中正紀念堂」へ。南門市場を冷やかすが、あの市場特有の圧倒的な物量と人の波はすごいわ。大陸からの食材が多いみたい。その後は紀念堂の巨大な広場を散策。国庫は国父である蒋介石を祀ってある場所。中国特有の色彩感覚と空間感覚、巨大な建造物。台湾は小さい国ではあるけれどあの大きさは(人種的な意味での)中国人の感性なんだろう。

17時すぎで帰宅する人たちの流れ。ものすごい数のスクーターやオートバイの集団が交差点に並ぶ。信号が青になると一斉にアクセルをふかして走るのですごい騒音(笑)。その「どわー、さあ皆行くぞー!」という勢いというか気合いが面白くて写真を撮ってしまった(笑)。そういえば去年は台風で「それどころじゃなかった」んだね。15年前に来た時にも同じだったけれど、乗っているバイクはかなり上等になった気がする。それにしても、交通事故が起こらないのが不思議なくらいの無謀な運転多し。

中山南路を北上して台北車驛へ。途中、大きな台湾大学医学部付属病院(National Taiwan University Hospital, NTUH)を通る、かつてアカデミックキャリアをひた走っていた頃、アメリカで知り合ったピッツバーグの小児外科医の馬先生と、その師匠の藩先生は今でもお元気かな?15年位の没交渉なので、コンタクトはさすがにとれないのが残念。台北車驛の南側一帯は「予備校街」で、若い学生さんが大勢。屋台やレストランも多く、あれはきっと夜食を食べるためなんだろう長い列が出来ていた。焼饅頭とかソーセージとか焼き餃子とかおいしそうだったけど、今夜はトライせず。それにしても、台湾の若者達のファッションはほとんど日本と同じじゃないかな。女の子の化粧とかフォッショッも渋谷を歩いている女の子と変わらない気がする。そのくらいリアルタイムで同じ価値観を共有しているってことなんだろう。新光三越を覗くがこれはほとんと日本のデパートと同じ。あれ、この感覚なんだろう?と思って考えてみたら、大阪でデパートに入った感じと似ている。(僕以外の)周りの人が大きな声で大阪弁話している感じ、というか。巧く説明できないけれど。ここは日系のデパートだからなのかもしれないけれど、エレベーターレディが乗っていて驚いた。

台北車驛の巨大な建物の2階にあるBreeze(微風) フードコートへ。ここは去年ブランチを食べたところで、わりと新しくきれいで機能的。「麵類達人のコーナー」とか「カレーの有名店(「横浜カレー」とかあった)のコーナー」みたいなテーマ別のコーナーがあって面白い。今夜は熟慮の末(笑)台北屋台料理のコーナーで、排骨(かりかりの衣&柔らかい豚肉!)、担仔飯(「るーろうふぁん」と同じか?台湾のお約束ご飯、満足!)、蛤仔湯(蛤の澄んだスープ、生姜の香りがいい)、湯通ししたキャベツにニンニク醤油をかけたもの(これもおいしかったな)。以上大満足の内容で、149NT$ .ええええっ! 500円くらい。


夜の街路をふらふらと歩く。本屋さんの雑誌コーナーには日本の雑誌がメインにおかれているし、CDとかDVDとかでも日本のものが多い。若い人たちが何の違和感もなく日本の文化に触れているということがよくわかる。もしかしたら、つーか、かなり確実に、僕より日本の俳優とかアーティストのことを知っているだろうし、渋谷とか原宿とか秋葉原のことも知っているんだろうな(笑)。
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