助けあいジャパン

January 8, 2013

消費生活世代

大量消費生活の恩恵にどっぷり温々と使った我々の世代。

生まれて初めての大きな消費が自動車だった。今じゃ想像もできない話なのだけれど。
猫も杓子も、お金がないくせに車を持った。みんな一所懸命お金を貯めて頭金を作ってせっせとローンを払った(当時はトンでもなく金利が高かった)。車を持って初めて「一人前」という風潮もあったし。踊らされているだけで、都内で実際に車を所有する必要性なんてないのに。

とにもかくにも「自分の車を所有して彼女をデートに誘う」ということが、当時の若者達にとっては今では想像できないくらい大切な事だった。猫も杓子も必要もないのに車を買い、その周辺のモノを買ってお金を使うわけで、日本の景気を左右するくらい大きな原動力になってはずだ。ちなみに2000年ごろの韓流ドラマをみていると留学など欧米の大学生活を経験して、車を自由に乗り回す事がカッコいいという世代が出てきて、もうそれをとっくに卒業している日本との違いが面白い。ざっと20年の差がある。マスの大きさを考えると中国の消費活動がどう変わるかで大きく未来がかわるはずだ。

車ひとつとっても一事が万事そうだった。その恩恵に浴した我々の世代は何をしたか?大量消費世代の先兵として、テレビもオーディオもパソコンも、真っ先に飛びついた。ある意味で「いいカモ」世代だった。ずいぶんいい想いもしたけれど、堅実な若い世代とくらべると良い悪いでなく確実に価値観が違う気がする。でも、そうして大きな経済の歯車が回っていて、景気を持ち上げて様々な恩恵に浴していた。良い時代だったことは確かであるけれど、ハリボテみたいに実体以上に見栄を張った世の中だった。殆どの消費者はモノの良さについては判ってなかったと思う。

値段が高ければ「きっと良い物なんだろう」と思いたかった(笑)。価値がわからないから、値段が高いと安心するのだ。先日のテレビ番組の番組の一流芸能人、ニ流芸能人みたいな格付、面白かった。所詮そんなものなのだ。


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