昭和40年頃の流行だったんだろう
オヤジと爺さんが、突然百科事典を買ってくれる、という。
エンサイクロペディア、科学大辞典、イラストレイデッドの3分冊になってたと思う。
アメリカの家庭では一家に一冊あるのが普通です。。。
これからの子供達は英語だ
英語を使いこなさなくてはいけない
各家庭に一つは百科事典があるのが常識 etc...
見栄もあっただろう
その後アメリカに行ってそれが真っ赤な嘘であることを知った。
販売員の華麗なセールストークだったのだ。
そこまで完璧に騙されたのには、
戦前の親世代の「知の欠乏」体験が大きい
「配本」(不思議な日本特有の制度だ)され、
2年位かかって我が家には立派な本が鎮座することになった。
どう考えてみても日本の居間には不釣り合いな立派な装丁
親達が読みこなせているとは到底思えない
大量に入ってきたアメリカの書物は、
僕にとって新鮮だった
アメリカの印刷の匂いが大好きだった
科学系
イラスト中心 日本にはないビジュアル
デザインと色彩を
うっとりと眺めていた
英語を読み始めるのは自然な事だった
日本特有の「配本」というシステムも大きい
雑誌の定期購読が普通だったし、
本は「つけ」で買えた
蔵書ということも
一般大衆が本を所有する意味がこの頃から変化した
その後の変化を考えると、
「本の文化」の成長した、もっともいい時期だった気がする。