連休の週末。台風接近中。巨大な自然のエネルギーを持った雨雲の渦が次第に僕らの生活に近づいてくる。
実をいうと、子供のころから「台風接近中」というとテレビやラジオを天気予報を見ながらワクワクしていた僕。僕らの生活を直撃するかもしれないリスク、そのものなんだけど。でも、たぶん、自分は大丈夫だって(楽観的かつ自分勝手に)思っているからなんだろうけどね。「大人の分別」もある程度ある(はずだ)し、被害に遭われた人たちのことを思えば、きわめて不謹慎なんだけど、やっぱりワクワクしてしまう。
僕は想像の中で
大いなる渦巻きの上から
俯瞰する
深夜の海の上で
渦巻く 熱気の塊
時を待ち 爪を砥ぎ
今 この時にも
その爆発的なエネルギーで
襲いかからんとしている
激しい雨を受ける 海面
猛り狂うような うねり
海底でひっそりと 息を潜めて
眠る 生き物たち
地上の星たち(つまり僕らだ)は
迫りくる 大きな高まりに
怯え 畏れ
光(生活)の中に
逃げ込んで
震えている
僕は想像の中で
その大きな塊を
見上げているのだ