朝通勤中に携帯にイギリスから電話。「お腹が痛くて気持ち悪いよお(涙)・・・どうしよう!」。緊張とストレス、さらに時差ぼけと長旅の疲れがどっと出たんだろう。考えてみれば、成田を出発してから旅慣れない彼女はほとんど眠れなかったはずだ。パリで足留めされて乗り継ぎ、さらにマンチェスターに到着して(この時点で日本時間で深夜)、さらにタクシーでシェフィールドへ。新しいホストファミリーの家へ。自己紹介やら何やらやって興奮して夜眠れない(この時点で日本の早朝)うちに、そのまま次の朝から学校へ。そこでクラス決めのテストと面接。ううう、考えるだけでかなりのハードスケジュール。晩ご飯を食べたらもう限界でへろへろ。これは完全に僕と彼女のスケジューリングのミスだ。旅慣れた僕だってこのスケジュールだったらヘロヘロになっちゃうだろう。
その状況を想像するだけで、僕は涙が出そうになった(甘い>笑)。「学校に電話連絡して、今日は休みなさい。まだ先は長いし、ここで凹んではいられないだろう。今日は割り切って、一日中眠っていたらいいよ。(弟子の医師の)マークにメールで連絡しておくから心配しないで。」と。「うんわかった。なんとかする。」そう、この「(厳しい状況でも)自分でなんとかする」というのが大切なんだよ、きっと。異国の、他人の家のベッドででたった独りで凹んでいる彼女の気持ちは、痛いほどわかるけど、自分で選んだ道じゃないか。だよね?
早速マークにメールした。忙しかったきょう一日中、僕としては心配だったけれど、夜こっちから電話しようかなと思っていたら、本人から電話があった。
「今こちらは昼すぎです。家の人たちはだれも居ないの。少し楽になったけれど、まだ気持ち悪い。でも大丈夫だと思う。」
声が少し明るいので安心した。甘ちゃんだけど基本的にはタフな娘なので、まあ今日一日寝ていればなんとかなりそうだ。ここを乗り切れれば、後は楽勝だと思うよ。その成功体験、達成感はきっと将来の糧になる。その1000倍はいい事があるはず。自分を信じて、頑張りすぎずに頑張ってごらん!あの電話のあと、マークが心配して彼女に電話をしてくれたらしい。さすが自慢の弟子。有り難い&心強い。