助けあいジャパン

September 13, 2008

台湾引きこもり一人旅:第2日(その2)

この台風を「辛楽克」と呼ぶらしい。さかんにTVニュースで言っている。アメリカのハリケーンみたいに毎回ネーミングするんだろうか?その辺はわからない。それにしても外は凄い事になっている。部屋に戻ってからCNNのアジア版をチェックしてみると、かなり悲観的な予報(爆)。ま、楽しみにしていた故宮博物院が閉館になったので、こうなったら今日は出来る限り台北の街を歩き回ってみる事にする。

11時、先ほど買った「雨カッパ」で完全装備して外に出る。ビルの軒下がアーケード状になっているのが助かるけど、かなりの風雨で1ブロック行くだけでぐしゃぐしゃ(笑)。でも、こんな経験できないぞ、東京じゃ。そのビル軒下で信号が変わるのを待つ間、となりのおっさんと目が合った。大声の日本語で「このタイフーン、凄いね!」とウィンクしながら言ったら、どういうわけか通じたみたいで、笑顔。僕も大爆笑。こっちの人も笑っちゃうくらいの台風なんだわ。共有体験。

MRT(Mass Rapid Transit)の中山駅にたどり着いてみたら、「新光三越」は臨時休業。おっとっと、台風でデパートとかも休んじゃう訳ね、この国は。ふつう休まないだろ(苦笑)、おみやげを買おうと思っていたんだけど、これも断念。ま、博物館を休んじゃう国だもんな...と毒づきつつ、周辺を徘徊する。お昼は、「京鼎楼」の小龍包。二子玉川SCにも入っている超有名店「鼎泰豊」も有名だけど、そこで修行した人が2002年に独立して出来た店。あっさり&こくのあるスープがたっぷり入った小龍包を刻み生姜&酢醤油でいただく。蝦仁蛋炒飯もあっさりシンプルでおいしかった。麦酒も入れて400NT$、やっぱり安いな。

林森北路を南に進んで、さとなお君推奨の「林森公園」を横切る。この公園、天気がよかったら気持ちいいんだろうな。明石元二郎(大正7(1918)年に台湾に赴任した第7代総督。日露戦争において機密工作によりロシア革命を支援し、日本の勝利に大き く貢献した蔭の立役者)のお墓がひっそりとあって、びっくりする。あの「明石大尉」だとは。日露戦争の時にヨーロッパでスパイをしていた軍人(昔の少年向け歴史小説のヒーローだ)が、晩年は台湾の総督になっていたんだね。

MRTは快適。センスもデザインも乗客のマナーも日本の数段上。トークンも使いやすいしおしゃれ。プラットフォーム(月台)が広くて気持ちいいし、線路も広軌なので車内も広々している。旅行者でも十分使いこなせるのがうれし。Taipei Main Station(台北車驛)で板南線に乗り換えて、台北101のショッピングモールを目指す。さすがに101くらいの施設なら、この天気でもやっているだろ、という淡い期待で。MRT板南線「市政府」で下車。地上に上がってみると、やはりすごい風雨。動きがとれない人たちで大混乱している。タクシーを止めて101へ向かうが...入り口でガードマンのおっさんに止められて「今日は臨時休業なんだよね、ごめんね!」だと!妙に愛想のよかったタクシー運転手のにいちゃんも「あれー、知らなかったなあ...台風で休業だって」と。絶対に知っていたはずなんだよな、載せる時から。仕方ないので、英語で「もとの場所に戻る」ように話すが、「僕、英語わかりませーん!」と周辺を走り回るだけ。70NTドルのはずがどんどん跳ね上がるメーター。それを観て、キレた!出来る限りドスの効いた大声で「テメー、なめんなよ!すぐ止めろ、ここで!」と日本語で怒鳴る。日本じゃ絶対やらないんだけど、旅行者(みえみえ)であるボクをカモにしたことに本気で怒ったのだ。(何故か)携帯で話しつつへらへら笑いながら、奴は車を停めた。メーターは110NTドル。120NTドルを叩き付けて外に出た。スッゲー腹が立った。こんなタクシーがあるんだな、この台北でも。Good guys & bad guys.

ところが降りた所がどこなのかわからない。台北101の巨大ビルディングを目印に工事中ビル現場を進むと、突然巨大なシネマコンプレックス「台北信義威秀影城」が出現。台風で他に遊びにいけない人たちで溢れている。若者のファッションは日本と全く同じだな。それにしても「信義新都心」と呼ばれるこの周辺は、道幅も広いしそれぞれの施設が未来的。異様にでかい信義三越のコンプレックスが3つだか4つだかあって、ブランドショップ軒を並べている。歩いているとどこの国にいるのか、わからなくなる(笑)。とはいえ、この台風ですべて閉鎖。ま、仕方ないでしょ、って位の風雨なんだけど。一休みするため、その巨大シネマコンプレックスの中にある LA Cafeという店に入る。お店の女の子が皆すばらしく可愛くてスタイルがいい。おしゃれな地区のおしゃれなお店なのですね。あとはコスプレなんだろうか?、超ミニのセーラー服でちょっと驚く。すべて英語でオーダーしてMRTの駅までの行き方を聞いたら、完璧な英語の対応。窓から見える巨大な101に、叩き付けるような雨(というか、本当に水塊って感じなんだ)。
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