June 4, 2010

筆ペンLOVE


筆ペンは、ウォッシュレットとともに(笑)日本の誇る素晴らしい発明だと思う。このなめらかな書き心地と使いやすさ。硯で墨を擦って墨をこさえて、半紙に文鎮をのせて準備するという従来の方法の煩わしさを一変させた。Wikiによると、筆ペンが世に出たのが1972年。たしかに画期的な商品だった。オヤジが年賀状を書くのに使っていているのを観て感激したのを記憶している。ふふふ、偶然だけどハックルベリーフィンと同い年じゃないか(笑)。

その後さらに進化した筆ペンの魅力を再確認したのが社会に出てから。たしか博士号論文の研究執筆の頃だと思う(1988年)。大きな模造紙にデータとかコンセプトとかを連日連夜仲間とブレインストーミングしていて、その際に筆ペンだとフェルトペン(マジック)とは違った感覚でアイデアが湧く気がしたのだ。それ以来今に至るまで、鞄の中には必ず入っている。文章を執筆する前とかプレゼンをする前とかのコンセプトをまとめる時には、A4の真っ白なコピー用紙と筆ペンで考える。発想はアナログ、作業はデジタルっていうのが僕ら世代の一般的な仕事の流儀。たぶん若い世代とは微妙に違うかも。それにしても、昔の人たちは簡単には訂正できない(消せない)文章を書いていたのだな。その観点から言えば、残された(遺された)言葉の重さが今のふわふわと軽い「つぶやき」とは全然違うものなのだろう。

おお、そういえばニュージーランド時代、泌尿器科の同僚ドクター見せたら、(絵を描く)彼がその書き味に感激して日本から大きな段ボールで送ってもらったことがあった。今でもアメリカとかイギリスなどの海外へのお土産に持っていくとすごく喜ばれる。彼らにとっては未体験のスムーズな書き味で、指先で簡単に強弱を表現できるオドロキ。これはその意味でも日本オリジナルの発明だと思う。

画像は、今のお気に入り
Tombo 筆文字「お助け」ペン「筆之助」、
しなやか仕立て(これが絶妙!)。これはスゴい。
僕は「究極の筆ペン」だと思う。