NHKスペシャル、「医療・再建(仮題)」(←「・」は検索エンジン回避のため)に出演してきた。ま、本業のほうで一般メディアに出ることはあまりないし、国営放送のスペシャル番組ということで、オファーがあったときに、ちょっとミーハー気分がなかったとはいえない(笑)んだけど、テーマが医療崩壊の原因の一つである「医師(・)偏在」ということで、民間中小病院の院長という立場で出演することになった。
出演が近づくにつれて、忙しい診療の合間に、うううむ、うううーーーむと考えるものの、具体的な解決策を思いつくはずもなく、今日になってしまったのだ。
放送センターの建物って昔のままなんだね。13時にNHK放送センターに入り打ち合わせ室へ。そこで他の出演者と名刺交換など。論客揃い。1階のスタジオに入り着席する。我々は4人パネリストと司会のテーブルの後ろに座る、という見覚えのあるあのセットだ。ディレクターから、司会の紹介と今日の段取り&注意事項など。アナウンサーの高橋美鈴さんって、古き良き時代のNHK的アナウンサーという印象。聡明かつ美人かつ有能で謙虚な感じ(最高ではないか!>笑)。
ま、冗談はさておき、どんどん収録は進む。テーマは医療崩壊。「医師偏在」(必要なときに必要なところに医師が居ない)、診療科格差、昼夜偏在(救急医療の問題)、新臨床研修制度、開業医と勤務医の役割分担、などなど、VTRを途中で3回くらい入れながら、テーマごとにディスカッションしてゆく。基本的には、挙手で発言するわけだけれど、そこは論客揃いで、しゃべりたい人たちばかりなので、司会はなかなか大変そうだった。結局、何回かは発言できたけれど・・・ううむ、やはり緊張しているんだろうな、あとで「ああ言えば良かった」とか「こんなことを発言するべきだった」とか、後悔しきり。ま、無事終わったし、後悔してもしゃーないけど。たぶん編集で、ちらっとしか出ないだろうな、あるいは「背景」のみか?(爆)。個人的にはあの番組に参加できたということでエンジョイしたから「よし」としよう。とてもいい経験になったと素直に思う。
ただ、番組のテーマが大きすぎるので、話がぐるぐると同じところを回っている感じで、この長大なディスカッションを予定を2時間くらいオーヴァーして20時まで、途中2回の10分休憩を挟み延々6時間(!)。でも、そこは天下の国営放送の報道局、かっちりと自分達の方針で編集構成するんだろうな。固い椅子に座っているのでお尻は痛くなるし、テーマ自体が重く複雑でいろいろと考え続けているのと、その間自分の発言をするタイミングを計っている状況で、へろへろになったけど、楽しかった。