July 8, 2013

嘔気と嘔吐について

すぐ気持ちが悪くなって、よく吐く子供だった
生あくびが出て
顔色が悪くなって
そのうちに 
酸っぱい胃液が上がってきて
どば〜っと吐く

嘔吐 気もちの悪さ
吐き気でぐったりする。
小学校1年生の面談で、
親子面談で、この子は
「じかちゅうどくで」よく吐くんですと
言われた事を憶えている。

小学校入学前わりと頻繁だったから
異様に心配性だった母親も
絶大の信頼を置いていた主治医の意見を聞いて
「あら、また吐いてるわ」と。
わりとのんびり構えていた。

当時は「自家中毒」周期性嘔吐症
アセトン血性嘔吐症といわれた
http://jikachudoku.811cc.com/ 

神経質な子供に多い(実際に多い)
小児の心身症の一つとも言える。

だから腫れ物を触るように、の逆である。
主治医と両親は僕を、伝手を頼っていろんなところに行かせた。

美土代町のYMCAの体操教室が良いと言われれば連れて行かれ
駿河台のYWCAの水泳教室が良いといわれればそこに通い
さらには、野間道場で剣道に通い
武士の必修科目として習字まで習うことになった。
ちなみに我が家は武家の家ではない。
夏のキャンプ、冬と春のスキー
すべて、憎き「じかちゅうどく」克服のためだ。

幸い3年生になるころには、すっかりよくなった。
その後は、学生時代に痛飲して吐いたことがある位(笑)だ。

時は流れ、昨年の膠芽腫発覚。
現在はテモダール化学療法中
抗がん剤は様々な副作用がある。
食欲不振、嘔気、嘔吐、吃逆(しゃっくり)。。。

以前、小児がん今まで診て来た患者の姿がだぶる。
何も口にする事が出来ず(口内炎、食欲不振、嘔気、嘔吐、脱水)で
もだえ苦しむ姿を、何とかならないかと忸怩たる思いで
診察していた。
こんなに副作用が辛いのなら
いっそ死にたいと言った人も数多かったし、
家族も周囲の人たちも、辛かった。

現在は抗がん剤だけでなく、さまざまな薬剤が統合的に使われる。
僕はイメンドとナゼアという画期的な制吐剤の
恩恵を受けて、本当に助かっている。
これは以前の状況とは全然違う。

ステロイドの影響がある時は、むしろお腹が減るくらいだ。
今夜はお土産を頂き、吉野家牛丼大盛り、お新香、温玉。
これだけ食べられて、辛いなどど言ったら、罰が当たる。

有り難い事だと思う。