June 21, 2013

東洋的ゲロゲロ酩酊論

昨日のエントリー「スーダラ節」の続き

ちょいと一杯のつもりで始めたお酒
いつのまにやらはしご酒
気がつきゃホームのベンチでごろ寝
。。。みっともない姿
でも、大めにに見てやろうよ
酔っているんだもの
というエクスキューズ

考えてみれば
問題酩酊(という)
とんでもない反社会的な行為で
多くの人に多大な迷惑をかける、
常識のある大人としては
本来、非難されるべき行為なのだ。

若い頃は誰でも
一つ二つの恥ずかしく、みっともない
(できれば忘れたい<笑)
大失敗はあったはずだ。
でもある程度の歳になれば
弁える(わきまえる)のが普通。

欧米では日本以上に
厳しく律していて(建前上)
キリスト教的
ムスリム的価値観でも
基本的には飲酒は罪悪
として戒められている

どの国にものんべはいるけれど
急性アルコール中毒に対して
アジア諸国(特に日本、韓国、中国、台湾)は
甘いし緩い。
特に日本はダントツに
酔っ払いに甘い気がする。

飲んだのは自分の意思
むりやり胃の中に注入された訳じゃない(
したがって「酔っぱらったのも自分の意志」
というアタリマエの事実に
目をつぶって
あ〜仕方ないなあ
酔った上のことだし
水に流して、、、という甘え

そして(ここからが本題)その現場で
救急車の受け入れをしている
現場の苦労(とくに救急ナース)は
並大抵のものではないのだ。

げろげろ、どろどろ
酔っぱらいに
罵声を浴びせられ
逆恨みされ
暴れられ
叩かれたり引っ掻かれたり
嘔吐、時には失禁(よくある)
良い歳をした男も女も、だ。

吐瀉物と便や尿の汚物にまみれた
見ず知らずの人の身体をキレイにして
汚れた髪をきれいにしても
特別な報酬があるわけではない。
感謝の言葉があるわけでもなく
みんな逃げるように帰って行くだけだ。

ところが日本中の救急病院では
大きな声では言えないけれど
日本では多くの場合、保険診療扱いなのだ
保険病名:急性アルコール中毒

本来なら第三者行為で
自費診療であるはずで、
自傷行為や交通事故と
同じ扱いのはずなのに
一般の病気と
同じ扱いの保険診療だ。

本来は、幾ら請求しても良いはずなのだ。
それが、徹底的に身体をキレイにして(臭いので)
入院させて(あるいは外来ベッドで)
点滴をして(欧米では余程の事じゃないとやらない)
多くは爆睡しているので翌日の昼近くまで
快適なベッドで経過観察する
それで、せいぜい数千円の自費
タクシー代金より安い

こんなことアリエナイ
どこかオカしい。絶対に間違ってる。
それがアタリマエの日本の医療システムがおかしい。

救急医療に関与した事のある
人なら皆同じ気持ちだろう
アベノミクスで
自由診療、混合診療の方向性を打ち出す以前に
この救急医療の現実をもっと
世に知らしめた方が良い

随分前から現場では言われて来た事だが
アルコール関連の救急事案は
もうそろそろ「別扱い」と
すべきだろう。

やれやれ。