April 11, 2013

決められない患者たち(メモランダム)

メモランダム
「決められない患者達」
  • 作者:Jerome Groopman MD,Pamela Hartzband MD
  • 出版社:医学書院
  • 発売日: 2013-04-05
信じる者と疑う者「信じる者」は、自分が抱える問題を解決する良い方法がどこかに必ず存在する、という気持ちをもって治療法の選択にあたる。彼らは概ねはっきりした方向性を持っているのが特徴だ。一方「疑う者」は、強い懐疑主義を持って全ての治療オプションを検討する。極めてリスク忌避的であり、薬や医療処置で起こりうる副作用やその限界にも敏感である。
最大限主義者と最小限主義者ある人は自分の健康管理に関して積極的に手を打つことを求める。こういう人は「ほとんどの場合、多ければ多いほど望ましい」という信条を持つ「最大限主義者」だ。それに対して「最小限主義者」の人々は、できる限り、治療を避けようとする。どうしても治療が必要となった場合でも、少ない種類の薬を最小限の量で飲んだり、最も控えめな手術あるいは処置を受けることを選ぶ
自然志向と技術志向研究によれば、米国人の約60%がいわゆる代替医療や自然療法に頼っているという。これは「自然主義志向」、すなわち適切に環境を整えて、心と体のつながりを利用し、ハーブやビタミンなどの自然の産物を補えば、体はしばしば自力で治癒するという考えである。その対極にあるのが「技術志向」で、新しい薬や革新的な治療法を生み出す最先端の研究にこそ答えがあるという信念を指す。