March 13, 2013

バカボンパパの不思議

Wikiによると天才バカボンのヒットは1967年だ。
たしかに当時はアタリマエだったステテコ、腹巻、鉢巻、雪駄なんて人、今はいない。

ダボシャツ姿
れれれのおじさんはじめ、基本的にみんな着物だもんなあ…。
パパはステテコ姿(当時のいっぱんの職人の制服みたいなもんだろう)

着流し
ステテコ・雪駄。
鉢巻
バカボン(本来であれば主役)も浴衣

たしかに僕らの世代の親たちは、仕事から帰ってきてリラックする時は半々くらいで着物(浴衣)だった。

うなぎ犬、レレレおじさん、は明らかに昭和ギャグ。
ピストルお巡りさん。あの当時は笑っていられたが、今なら大量殺人だ。
そんなこと起こるわけ無いって信じていた時代。

みんな消えてしまった時代の風景。
白黒なんだけれど、あの明らかに極彩色の明るさはなんだろう!

みんなでわははと笑っていられる 余裕?安心感?
これがあの時代だとおもう。
お役人もお偉いさんも学者も医者も先生はみんな偉かった。
そして偉い人をレスペクトしていた。

それでいて、僕らより10年上の全共闘世代にも圧倒的支持を得ていた。反動的かもしれないけれど、漫画には解放区的な自由さがあった。あのくだらなさ、ナンセンス、わざとらしさは確信犯的とさえ思うけれど、大人も子供もわははと笑える共通項の優しさ(というか安心感か?)があった。

明らかにその後の「個人的な体験としての笑い」とは違う「共通体験」としての笑いだと思う。

だから、これでいいのだ。