January 25, 2012

怒っていると本気になる

高橋秀実「結論はまた来週」で気になった文章をメモしておく。

正しいから怒るのではなく、怒っていると自分が正しいと思えてくるのである。一方、周りの人も、怒っている人を見ていると「怒るのもムリはない」と感化されるようになる。
怒りは自らを正当化する。これを心理学用語で「激情神話」という。怒っていればみんな正しくなれる、という幻想なのである。

そうなのだ。その通りだと思う。現代社会においては、みんなが常に何かに対して怒っている。その「何か」の火種を見つけ、焚き付けて燃え上がらせるのがマスコミ、さらにはネット社会の闇の部分。いわゆるスケーブゴウトを捜していじめ、否定的な意見を述べる事が「正しい態度である」と信じているみたいだ。個人のレベルでも「普通の人が常に何かに対して怒っている」ようになったのは、ここ20年くらいのことなんじゃないかと思う。三丁目の夕日の時代(1950ー1960年代)の日本人はもう少しニコニコしていた・・・のではないか。