信頼する力: ジャパン躍進の真実と課題 (角川oneテーマ21新書)成毛師匠の推奨する同時多読を指向しているものの、なかなかコンスタントに出来ないものだ。ヤット君こと、サッカー全日本のゲームメーカーMFの遠藤保仁の本。書店でチラ見して今年始めに購入し、時間のある時にチラ読みして本日やっと読了。ヤット君は、クールだけれど堅実なプレイをする人で、サポーターとしては「この選手が生き生きとしていれば日本は大丈夫」みたいな信頼感のある選手。若い頃から「黄金世代」として選ばれていたものの、全日本代表としては不遇な時代も長く、南アフリカ大会でやっと花開いた人。欧米的な「自己主張」をするような派手さはないので、どんな事を書いているのか逆に興味があったし、そもそもが饒舌じゃないだけに何を考えているのかわからなかったけれど、この本を読んで「へーあのときは、こんな事を考えていたのか!」とか「選手たちはこんな感じで闘っていたのか!」とか興味深く読んだ。彼が選手として関わった監督たちの描写も面白かった。僕は世代的に監督目線で読んでしまうんだけれど、チームの力を最大限活かすためにどういう事をするべきかを気付かせてくれるエピソード多数。Numberの記事的な展開ではあるけれど、淡々と語っている分、信頼おける良書だと思う。やっぱり日本サッカーにとって、あの時点では岡田監督を選択したのは正解だったんだな。日本中に夢を見させてくれたあの日本代表の選手たちの軌跡を読めてよかった。ブラジル大会に彼が出られるかどうか、興味ある☆☆☆1/2