June 28, 2010

「繋がってない」という漠然とした不安感

朝通勤電車の中で気付いた。あれっ、携帯電話がない!以前、満員電車で落とした事があって一瞬焦ったけれど、今朝出発前にデスクにあることは確認していて、着替えの際に持とうと思いつつ、その前にPCに向かったことを憶えていた。紛失というよりは自宅に置いてきてしまった可能性が大と思い、一安心。職場についてから電話でかみさんに確認。で、今日一日は携帯なしで生活することになった。

携帯を家に忘れるなんて(僕はあまりないけれど)ありがちな事だし、以前だったら「ま、いっか」的な気分になったんだろうけど、今日はなんだか一日落ち着かなくて不安な気分だった。こんな日に限って、夜からは会議だったし、移動時間も長い。自分の属する様々な柵や付き合いや社会的関係性と「繋がっていない」という疎外感。さらには、自分が(匿名性のある)無個性で無価値な存在になってしまったような、漠然とした不安定感&不安感というか。それはそんな深刻なものではなくて、微かにザラザラしている程度の、ほのかな感情でセルフコントロールが十分可能なのだけれど(笑)。

僕は携帯に関しては一般的なユーザーだと思うし(いわゆるヘヴィーユーザーではない)、メールは駆使するけれどPCがほとんどで携帯メールはむしろ嫌い。ただし仕事柄、緊急の連絡があり得るので常時携帯して備えているのが普通ではある。でも僕としてはそれほど自分が携帯に依存しているとは意識していなかったので、今日の感覚はちょっとした発見だった。「個」にダイレクトに「繋がるのがアタリマエ」の世の中がここ数年でさらに進んで、僕もその環境にどっぷりと浸かっているということなのかもしれない。ウチの娘達のような明らかに携帯依存の世代だったら、かなり心理的に混乱するんだろうし、生まれた時から携帯があって子供の頃から自分の携帯を持っている今の子供の世代、さらにはi-phoneやi-padのようなモヴァイルツールがアタリマエの次の世代にとって「繋がる」ということの概念やその捉え方がどう変遷していくのか?とか、など。社会心理学的な分析研究は色々とされているんだろうけれど、面白いだろうな。やっぱり文科系の自分(笑)。