助けあいジャパン

March 30, 2010

嗚呼、最終回

「華麗なる遺産」ついに最終回。録画をしていたものをじっくりと鑑賞。あーあ、終わっちゃった(涙)。帰宅後の楽しみがひとつ減った。それにしても、僕が韓流ドラマにハマるとはな(笑)。ソウル遠征との関係でタイミングもぴったりだったからかもしれない。でもやはりヒロインの、コ・ウンソンの魅力が一番大きいと思うけど。ドラマの作り方が実にうまくて筋書きが想像できちゃうんだけれど、ハマってしまうようなプロットが鏤められている。ちょっと前の韓流ドラマの「臭さ」はかなり薄まっていると思う。

このドラマの底流にあるのは「親子愛」。今の日本の感覚からすれば、異様に密接な家族内の結びつきは、儒教的な上下関係と相まって、ともすればドロドロになりがちな人間関係の「愛憎劇」になるのだけれど、このドラマはアメリカンコメディー的になっていて、たぶんかなり現代風に薄めてあるんだろう。それでも、今の日本社会と比べれば、韓国社会の「濃さ」は全然違う。

習慣とか挨拶、お辞儀、仕草などは、すごく共通点がある気がした。でも、今の日本の若者と比べれば彼らのほうが数段礼儀正しいと思う。1970年代の日本にはまだあった目上に対する「礼儀」とか「心遣い」があって、その意味でも「妙に懐かしい」感じ。それと、彼らの上昇志向とか向上心、海外へのあこがれの強さなども70年代の日本的なんだ。この辺りが、僕がこのドラマに親密感を感じるところ。もちろんドラマだから、現代の韓国人の「憧れている生活」の方向にデフォルメしてあって、彼らの「夢」が垣間見えるのだろうけど。

ドラマの恋愛はとことんプラトニックで、せいぜい手をつないで歩いてキスするのが最大の盛り上がり場だったりするんだけど、この「原理主義的」ともいえるくらいストイックな倫理観ってのは、僕らの世代のオッサン&オバチャンにとっては「胸きゅん」なわけだ。その意味で、もう日本では「死語」ともいえる(笑)「処女性」とか「貞操観念」みたいなモラルが、まだ生きている(価値を持っている)社会なのかもしれない。ちなみに、「草食系男子」は出てこなかった。そんなこんなで、久しぶりに実に楽しく脚本にハメられ、演技にハマったドラマ。あー面白かった。
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