March 1, 2010

結果オーライで本当によかった

行政の新型インフルエンザ対策関連の委員になっていることで会議へ。本年度期末の会議で今回の新型インフル騒ぎについて、その渦中にいた我々医療従事者、保健所、消防救急関係者、警察、住民代表の人たち・・・の現場の声をまとめるという討議。

まあ、昨年4月のメキシコの流行から日本での流行、その収束までさまざまなことがあった。ま、対策委員としても、現場の当事者としても、今回は本当にラッキーだったなと思う。というのは、今回のインフルエンザが非常に特殊で、日本とその周辺の国々の場合にはある程度の年齢以上の人たちにはどうやら交差免疫が既にあって感染する事が稀だったことで、逆に免疫のない子供達への感染力が強かったにもかかわらず(現在までに小児の95%がすでに罹っていると推計されている)に、彼らの症状が軽かったことだ。致死率の高いウィルスだったらと考えるとぞっとする。結果オーライで本当によかった。

その意味では、将来起こるかもしれない鳥インフルエンザ(H5N1)の流行対策のいいシミュレーションになったと思う。とはいえ、ストーリーの結末を知ってからそのプロセスの問題点について云々するのはフェアではないのかもしれないけれど、日本の行政当局の対応が諸外国とは異なっていた事は確かだった。協力なリーダーシップでトップダウンというのは、この国ではあまり好まれないのだけれど、それをしないとたぶん限られた医療資源を最大限活用することはできないと思う。2時間がっつりと議論してへろへろで帰宅@22時。