October 29, 2009

シーン3(ちょっフィクション) 

21時。住宅街の狭い路地にある薄暗い駐車場。20歳くらいの男女のカップルが、地べたに座り込んで楽しそうにおしゃべりしている。
二人だけの世界。付き合い始めて、たぶん1ヶ月以上3ヶ月未満って感じか。

「ねえ、君たち・・・」

「なんか用っすか?」
「いや、用ってほどのもんじゃないんだけどさ]

「・・・・・」

突然、見知らぬおっさんに声をかけられて、戸惑う二人。

「そこね、君たちの座ってるところなんだけれど・・・」

「それがどうしたんすか?」

「その場所にべたって座るの、やめた方がいいと思うよ」

「何でっすか?いいじゃない、誰にも迷惑かけてないし、第一、関係ないじゃない、おっさんには」

「うん、関係ない。でもさあ、一応言っておくけど、その場所だけはやめておいた方がいいと思うよ、おじさんは・・・」

「もー、うっぜーなあ、おっさん。うちらは好きでココに座ってるんですから、放っておいてよ、・・・ったく!いいじゃん!!」

「はいはい、じゃ、おじさんは行くけどさ・・・。座っていてちょっと臭くなかった?」

「・・・・・・・(えっ?)・・・・・・・」

「・・・・・・(そういえばクサいか?)・・・・・・』と、顔を見合わす二人。

「今朝おじさんが通った時、そこに酔っぱらいのゲロがあったんだよ、実は。きっと、ここの駐車場の大家さんが洗い流したんだね。まあ君らがそこに座っていたいんなら、別に構わないんだけどさ、ははは(爆)」

「うっそー!!」
その瞬間、バネ仕掛けの人形みたいに飛び上がり、女の子の悲鳴とともに、あたふたと退場する二人 

感謝の言葉くらい言いなさい(爆)