July 4, 2013

格好良すぎて嫉妬した

片岡義男「日本語と英語」その違いを楽しむ (NHK出版新書)

友人から頂いた本。興味深く読んだ。

片岡義男は昔からカッコいい。
自分が若くて未熟だった頃には、
格好良すぎて逆に「けっ!」って感じで
好きじゃなかった。僻んでいたんだな。
彼の一連の小説も、そんな先入観を持って読んでいるから、
楽しむ前にあら探ししたりして、
ヤな奴だったと思う(自分)。
もちろんそれは、
根拠のない劣等感の裏返しだった。

この歳になって、昔のハワイの話とかカリフォルニアの話を読むと、
不思議な郷愁感とともに、小説やエッセイを読んだ頃を思い出す。

この本は、英語と日本語の間で葛藤してきた彼のさまざまな
エピソードや膨大なメモ(インデックスカード)を公開したものだ。
僕のような英語オタクには、新たな驚きと発見多し。
アンダーラインと付箋だらけ。勉強になった。

やはり片山義男って人は、ただ者じゃあない。

現在は悠々自適でハワイで引退している外科医の先輩KK先生を思い出した。それにしてもこの人、その関西出身の外科医と年格好から雰囲気、現役時代のアメリカでの活躍ぶりなど、瓜二つだ。