それだけ調子がいいってことで…(笑)
1970年代というのは、日本人の食生活が大きく変わった時期だ。それまでは「梅ちゃん先生」の時代で、家族揃って食卓で食事をしていたし、食事の内容のバリエーションもそれほどなかったのだ。終戦直後のコカ・コーラ文化と前後して、50年代から60年代にかけて、どっと入ってきたのがアメリカのケチャップ文化ということになる。
甘いケチャップでベタベタの「スパゲッティ・ナポリタン」と「スパゲッティ・ミートソース」。僕らは長い間あれが唯一無二のスパゲッティだと思っていたのだ。それがパスタの一種であることを知ったのもずっとその後のことであるし、アメリカ移民文化経由のイタリア文化である(つまりそういうフィルターがある)ことを知ったのは、ずっと後のことになる。高校生の時初めて食べた六本木のアントニオのアーリオ・オーリオは衝撃だった。
日本のパスタ文化が花開く素地となったのは、1970年代の日本独自の「喫茶店とスナック」文化がある。日本独自に発達した和風の日本のパスタの数々。納豆スパゲッティなんて絶対にイタリアンのシェフは発想できまい。
とくに1970年代だろうか?オリジナルではまずアリエナイような独創性のある、明太子、納豆パスタなどに度肝を抜かれたものだ。さらに様々な食材が入手できるようになったのもバブル期以降。様々な情報を得ることができるようになったのが大きい。さらに、ここ20年で変わった。その辺の事情については、まだまだ書いておきたいこともあるんだけど。
本来、食生活や食文化というものは、保守的なはずなのに、日本人は先進性もあるし貪欲で、本当に「食道楽」なんだと思う。これほどバラエティのある食事を摂っている「普通の人たち」がたくさんいる社会をボクは知らない。
画像は大好きなPICOのスープパスタ
これは絶対ちゅるちゅる食べたほうが美味しい!