今シーズンからスキー人気が回帰しているそうな。特に今シーズンは、ユーミンの音楽のプロモーションもあって(大成功!さすが、いしじゅん)スキーへの関心が拡がっている。いいことだ!スキーが盛んになれば、観光産業の裾野がひろがり景気回復にいいし。年が明けて、安倍政権になり、なんとなく景気もいいし、薄ぼんやりとした明るさを感じないわけではない。
スキーの人気は僕らの学生時代、特に大学時代がピークだった。たしかに「私をスキーに連れてって」のイメージは、強烈に何か訴求するイメージがあった。画像は、原田知世。冬にはスキー以外には適当な遊び方を知らない、僕らが一斉に飛びつくだけの「何か」があったということだ。一言で言えば、あの時代なりの一番物欲を刺激されたのがスキーだった。ホイチョイの戦略にまんまとハマった(というか、彼らとは同じ穴のムジナ)だった。
僕らの子供の頃1960年代の第一波のスキーブームがあって、これがその後のブームのベースにあった。小学校から学校とかYMCAなどの課外活動のスキーはお約束だった。そして、バブルに向かったって感じだったんだろう。今俯瞰してみれば。
これを、ある時期の日本では(というか、ボクらは皆)みんなスキーに「ハマっていた」にもかかわらず、バブル崩壊とともに一気に「飽きてしまった」というか「目が醒めてしまった」。あんなに相思相愛の時期があったにもかかわらず、だ。流行というのはそんなものなんだろうか。今回のスキーブーム(というか、まだか流行ではないか?)では、日本の社会の階層化と多様性(簡単にいえば格差)、さらにはライフスタイルの自立性(人のことは我関せず)が関係している気がする。
これは、かつて住んだアメリカとかニュージーランドのスキー場と比べて見ると、よく分かる。彼の国では、スキーをしたことがある人のほうが圧倒的に少ない。地域性は勿論あるけれど。だから普通の都市部に住む者にとっては、経済的にも余程の余裕がなければスキーなんてできない。みんな同じように、日本中の若者がみんなスキー場に向かうなんてそもそも「アリエナイ」話なのだ。便利になったとはいえ、まだスキーはお金のかかる贅沢なスポーツであることは間違いないし。
それにしても、壊滅的なダメージを受けた日本の古いスキー施設はどうなったんだろう?ある時期、日本人は殆どスキーをしなくなり、外国人だらけだった時期もあるようだが、スキー場に元気が戻って欲しい。子どもたちがまだ小さかった頃、毎冬行っていた奥志賀高原ホテル、グランフェニックス…、懐かしい思い出だ。岩手の夏油温泉にもよく行った。
今は宅急便などの物流システムも発達したし、手ぶら移動は当たり前のサービスで便利になった。大きなバックとスキーをもって、電車で上野のホームに行くなんてことは、今誰も信じないと思う。
また、今はツアーも色々あって、様々な格安のパックがあるみたいだ。このファミリーパックやグループパック(欧米では当たり前)は、いいなあ。日本のスキー場もスキーリゾートとしての魅力はまだまだ潜在能力があると思う。僕らの世代の「昔取った杵柄」的な仲間たちとの旅行なんて受けると思う。
かる~く2−3本流してから、早々にラウンジに上がって露天風呂&のんびりと雪見酒(飲めないけれど)したら最高だろうな。夢だけど。
てなことを、スキーの思い出とともにつらつらと考えたりしてる。