January 15, 2013

病院食はダントツ世界一

今日こーめい先生と話していて、現在の日本の病院食は世界一(たぶん)素晴らしい!と、大絶賛になった。質・量・メニューそのほかの心配りについてもダントツだと思う。クリスマスとか七夕などの院内食のレベルも素晴らしいことは以前にブログに書いた。
古今東西、ずっとベッドに居る患者にとって、3度の食事は何よりの楽しみ(であるはず)なのだ。

ほんの20年前までは日本も酷かった。食事の内容も、質も量もpoorだった。だいたい3食が病院食ということが「アリエナイ」話で、院内にてんやもんの出前がたくさんあったものだ。病院食は冷たくなった魚とご飯とおつゆ、つけものだけが定番ご飯だった。そういった状況を織り込み済みで、病院の運営がなされていた。保険診療の療養費用のコストを下げられるだけ下げないとどの病院も赤字になってしまう時代。この状況はある時点で劇的に変わった。質・量・バランスともに世界一になった。

経済的は日本はすでに十分豊かになっていたが、その当時はまだ社会的弱者である患者が恩恵を受けるだけのが余裕がなかったのだ。国外の医療を経験し、そのいいところを取り入れて日本的な色を出すという、その時代の厚生官僚が素晴らしい仕事をした。この彼らの努力はもっと称賛されていい。さらに言及すれば、栄養管理の意識が向上して褥瘡(とこずれ)で苦しむご老人が激減したこと。1995〜2005年頃のこういう地味な努力は明らかに実っている。

その意味で、アメリカの大富豪やアラブの大富豪は別として、世界中でもっとも不平等がなくどんな社会階層の人でも公正で医学的な医療を受けられる国は日本が一番なのだ。今でも。

話がそれた。
言及したかったのは、医療サイドの意識が変わったことで、日本の病院食は世界一の内容となったことだ。さらにいえば、患者も医療者も舌と眼が肥えて、厨房の設備の進歩や給食システムが向上したこともあるだろう。

お粥も、日本の場合、流動>三分粥>五分粥>七分粥>全粥>常食と区別がある。医学的には余り意味がなくて「文化的な」ものではあるけれど、このきめ細やかさが日本の良さ。日本の主食はご飯、お粥を中心として、麺ではうどん、そば、中華麺、やきそば、らーめん (温かい味噌ラーメンですぜ)etc 飽きないように工夫されている。これも素晴らしい。

欧米では流動食(水、コーラなどのソーダ、ミルクなど)、次のステップ(抜くこともよくある)がスープ、オートミール、パンなどのドロドロの食事、食べられれば最終段階のsolid mealだ。簡単にいえば3段階。それもチキン、ビーフが多い。宗教的な理由がある場合などはveg meal。感じとしては一昔前の機内食のイメージか。勿論アメリカの場合には(もちろん日本にも)上には上があるけれど、味も内容も平均では断然日本の方が上だと思う。というか、日本の場合、彼らと比べられたら失礼かも。

ネットで韓国の事情を調べてみると、韓国では入院の時付き添いのおばちゃんを雇うのが一般的だという。食事はさすがにお粥文化の国なので、内容が各種あるみたいだ。キムチとかナムルとかは必須で品数も多い。しかしメニューの内容は全然単調で変化がなさそうだ。日本と同じで主食(米飯、粥)と副食にわかれている。サイトに韓国の病院食が紹介されていたけれど。日本のほうがヴァリエーションがあって全然おいしそうだ。

台湾の病院食についてはちょっと興味がある。調べてみよう。やっぱり海鮮粥が美味しいのか?、ちがうってばっ(笑)

追補:ネット情報によると、台湾で入院する場合、食事は基本的には持ち込み!らしい。国民皆保険だが自費診療は高くなるらしい。それでも日本と比べれ1/2~1/3ば安いとのこと。

ということで、本日から第9クール開始。食べ物のことを考えられるだけいいかな。頑張りましょう!