当直明け。4時過ぎに来院した救急車に対応した後、固く狭い診察台の上で寝返りもできずに仮眠をとったので、身体ばりばりで目覚めた。いつもの事だけれど、身体的にはキツいわりには、当直明けはメンタル的には逆に妙にハイな感じの一日。
当直明けにはなぜか映画が観たくなる。今日は午後の施設在宅往診のあと、「ステキな金縛り」(三谷幸喜監督)へ。この映画は深津絵里のための映画っていう印象。彼女の魅力がキラキラと輝いている。キュートで、明るく活発で、ちょっと抜けていてドジな所もあって、彼女特有の親近感があって、そしてセクシーだと思う。三谷監督ってほんとに深津絵里という女優が好きなんだろうなって思った。思わず惚れそうになった(笑)。そのくらい彼女の魅力を引き出している。竹内結子も好きな女優だけれど、この映画のコミカルでエキセントリックな演技はちょっと新鮮だった(固くてちょっと痛かったけれど)。三谷作品の常連達が脇を固める安心感(というか予定調和)。ただ、西田敏行の演技はイマイチ好きじゃない。意見の分かれる所だろうけれど。
三谷監督の映画は、ちょっと(意識的に)古臭く、バタ臭く、芝居がかっていて、クサいギャグが満載で、観客はそれが判っていてその世界に浸りたくて観に来ている。ぎゃはは笑いではなく、クスっとかフフフっと軽く笑えるのがいい。三谷監督とは、以前あるご縁があって「有頂天ホテル」の医学監修をしたことがある。それ以来作品を観続けてきたけれど、この作品はある意味、三谷ワールドの集大成的な位置づけなんだろうと思う。笑ってちょっとだけ泣けた。この安心感安定感で☆☆☆。