May 15, 2011

ナタリー・ポートマンLOVE


毎年恒例の職場関連の学会@戸田文化会館の一日。レセプションで登壇してから、午前&午後は症例検討会の総合司会。もう21回もやってるんだね、早いものだ。内輪の勉強会ということもあり、気楽にエンジョイしつつ座長&司会を務める。和やかな雰囲気の中でもディープなディスカッションを導く事が出来、満足。15時過ぎに終了してから渋谷へ。
Facebookで教えてもらった映画""No Strings Attached!" ナタリー・ポートマン(。i-phoneで調べて16:20にぎりぎりセーフで入場。日曜日の渋谷の映画館なのにがらがら。この映画、ナタリー・ポートマンの美しさと魅力はもちろんのこと、ストーリーも展開も満足できる映画なのにプロモーションにお金をかけられないんだろうな。アカデミー賞作品の「ブラック・スワン」に目がいっちゃうのは仕方が無いし。その意味じゃ、興行的にはかわいそうな映画。それにしても邦題の「抱きたいカンケイ」はないだろう。東宝のセンスの無さ丸出し。もともとのNo Strings Attachedというのは「しがらみのない男女のゆきずりのセックス」という意味なんだけれど、これはわりとクラシックな響きのする言葉。映画の「でもやっぱり愛している!」という切ない想いを表す意味で「飾り気のないそのまんまのあなたが好き」という暗喩でもある。


まずナタリー・ポートマンが素敵だ。「レオン」のこまっしゃくれた(あんまり可愛くない)少女がこんなに美しい女性に育ったのね。ハーヴァードに進学してユダヤ人としてのアイデンティティを自覚しつつ女優としてのキャリアを高めていく姿勢も素晴らしい。美しい人だ。この映画では恋愛に関してスゴく臆病な、(アメリカだけじゃなくて日本にも少なくない)ちょっとアスペルガー的な性格の女医を演じている。こんな魅力的なセックスフレンド(これも英語的には今までなかった表現だけれど、この映画ではふつうに使われていた)が存在していること自体が(男性の観客にとっては)ファンタジーなんだけれど。ラブコメディ的な役もできるし、どうしようもない酔っぱらいの役もするし、シリアスな「かわいい女」も演じる事が出来る達者な女優。単に美人なだけじゃないのね。それと、2010年現在のアメリカの性モラルっていうのがわかって興味深い。で、この映画には伏線もあって、サマースクールで出会った14歳の男の子と女の子の初体験的ネッキング(死語>笑)が、ストーリーの伏線としてあるわけだ。そしてお互い成人して再会してからのストーリーが進むわけで、ただ単に割り切ったセックスをするだけの関係とはちがう。お互いが「相手を愛したいのに愛せない」というゲーム的なドキドキ感&せつなさ感を表現して、その切なさを観客が疑似体験できるのがいい。もう一つのポイントは、この映画の二人の男女がセックスをすごくあっけらかんとしていて「セックスに溺れていない」のがいい。というか救いになっている。アジア系の映画のようにドロドロだったらこんな素敵なラブストーリーにはならないだろう。だれか社会学的にアメリカの性モラルの一大変換期について、研究論を進める人いないかな(笑)。好きなラヴコメディー映画☆☆☆☆(4つ)。