April 13, 2011

バックステージの恍惚

22時過ぎ。ジムからの帰り道。フィジカル的には心地よい疲労を感じつつ歩いていた。震災後、照度を落としている薄暗いたまプラーザテラスのモールの中で、ふと感じた不思議な感覚。なんというんだろう、本番が終了した直後のバックステージの空気というか。デジャ・ヴ。遠い記憶を想起した。実際には2秒間くらい(2分間ではない)のタイムフレームだと思うけれど。今日の薄暗いモールの光景=本番前、本番終了後の姿、というか連想なんだろうか?これらのプリミティブな「バックステージ」体験を想起させる、「何か」があった。この不思議な既視感をメモしておこう。

①「開店前のデパート」:幼稚園か小学校低学年。姉のスケートの早朝練習に付き合って、冬のまだ暗い時間に開店前の池袋の東武デパートの屋上にあったスケートリンクに通った時の情景。デパートの裏玄関から入ってまだ世の中が眠っている時間にも「準備をしている」人たちがいる、その「本番前」の緊張感を初めて知った時のこと。

②小学校の学芸会。準備をして衆目監視の「舞台」上で「演じる」ということ。舞台に出ている役者だけではなく、それを支える裏方がいて「シナリオ」とか「段取り」とか「約束事」とかがあることを学んだ。とくに舞台袖の本番前の「わくわく感覚」が、ものすごく印象に残っている。今正直に告白すれば、おしっこをチビリそうなほどわくわくしたのだ。学校教育における「学芸会」の教育的効果について、今この歳になって初めて体感的に理解できる。

③初めて本物のステージで歌を歌った経験。学園祭でPPMを演奏した。14歳か?九段の千代田区公会堂のステージだった。その情景がフラッシュバックした。

④1974年「たむたむたいむ」公開録音の渋谷公会堂の楽屋。バックステージに立って客席から聴こえた歓声。

この不思議な既視感をメモしておこう。もう少し、要考察。