January 15, 2011

若者よ荒野を目指せ!

大学のセンター入試初日。日本中で50万人以上の若者が同じ試験を受けるって、考えてみればスゴいことだ。日本の大学入学のための、いわゆる受験勉強に関しては、昔から今に至るまで様々な問題点もあることは確かなのだけれど、僕は同時にその恩恵についても認めている。僕にとって大学受験の勉強で得た知識や大学での厳しい試験地獄で得た知識は、今でも人生の大切な糧になっているから。

受験は大きい意味での「同世代の競争」だ。競い合う事でお互いの能力を高めることになることは確かだ。受験というのは、きわめて平等で公平にチャンスを与えられている競争システムだ。そこがポイントだと思う。試験勉強なんてものは、それまでの努力や勉強は決して頑張った人を裏切らないのだ。だってその問題の解答をして「点数」をとればいいだけ、という単純なルールだから。しかし、その裏で同世代の勝者と敗者を決めるという非情な現実を受け入れなければいけない。どんなに頑張っても「上には上がいる」のだから。

大学全入の時代といわれるけれど、受験がなくなってしまったら、日本の社会にとってたぶん取り返しのつかないダメージになると思う。入学試験で偏差値の高い大学が必ずしも「いい大学」ではないことは真実だ。とはいえ、偏差値の高い大学にはやはり魅力的ないい人材(学生も教員も研究者も研究費も・・・)が集まることも事実だ。理想論を言えば「自分はこういう夢を持っている。そのためにはこういうことを学びたい。だからこの大学に入りたい。同じような夢や希望をもつ若者が多いので、結果としてその大学の競争率が高くなり、偏差値が上がる」。

せっかく過酷な受験をパスしても、入学後のあまりにもユルユルで緊張感のない日本の大学教育は問題は山積していると思う。これは早急に変えなければいけない。この年末年始にNHKでやっていたハーヴァード大学のSandel教授の講義(去年のベストセラーで僕も読んだ「Justice」の生講義)なんかを観ていると、未来ある優秀な日本の若者にとって、もう日本の大学にこだわる必要なんてないんじゃないか?とさえ思ったりする。今の日本の若者に今さら「ハングリーになれ」と言うのは現実離れしているけれど、「夢を持って頑張れ」というのは僕ら大人の責任じゃないかと思う。

とまれかくまれ、受験諸君それぞれの自分が納得できるようにベストを尽くしてね。
Goooooood luck to you all!
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今日午後から毎年恒例の職場関連の勉強会&講演会にて司会進行@京王プラザ。順調に進行していたのに、最後の最後に噛んだ(笑)。「これにて、お開き・・・」と言いかけて「宴会じゃないんだし、研究会だからお開きはないよな・・・」と途中で思った瞬間、「これにてお開き///おっと、クロー(クロージングってわざわざ英語でいうことあるまい・・・)じゃなくて、閉会します」だって(場内苦笑)。ま、どーでもいいんだけど。