October 28, 2010

Eat, Pray, Love

ジュリア・ロバーツ "Eat, Pray, Love"
『食べて、祈って、恋をして』(邦題)

研究日の午後、冷たい雨が降っていたので往診先から「スーパー医療秘書のあいちゃん」に車に乗っけてもらい(感謝!)用賀駅へ。南町田のグランベリーモールで今日はふらりと映画を観たくなった。平日の午後の映画鑑賞って、すごくいい気分転換になるという経験則。実は、"Knight & Day"を観たかったのだが、到着時間の関係で断念。セカンドベストということで、この映画を観る事にした。

それでも開始までに1時間半近くあるので、アウトレットモールをふらふらする。平日、雨ということでかなり閑散閑古鳥。今買いたいものも特にないので、本屋さんで時間を潰してからOutback Steak Houseに入って、早めの夕食(遅めのおやつ)にした。ここんちの好物のベイビー・リブ&ビール。がらがらの店内で古めのアメリカンロックを聴きながら、ぼけーっとスポーツ番組を観ていたら、意識は瞬間的にNYのスポーツバーに飛んだ。OSHはオーストラリアのチェーン店なのだけれどね(笑)。こういうさりげない非日常の時空感が僕を生返らせてくれる。たった1時間でアメリカまで飛べるんだから単純なヤツだ>自分(笑)。

さて、この映画。一言で言えば「女性の自分探しの旅」ストーリー。アメリカ人、女性、40歳代、子供なし、都会暮らしのキャリア、という設定。特別で特殊な事情や設定があるわけもないし、大恋愛とか大失恋とか複雑な恋の駆け引き的なプロットとか、もちろん冒険活劇とか、ふつうの映画的な盛り上がる要素が全然ない不思議な映画。でも、それが制作者の意図するところで、多分この映画を観た女性達は等身大の自分とリズ(ジュリア・ロバーツ)を重ね易いだろう。そんな彼女が、NY>イタリア>インド>バリと旅する。それぞれの場所が美しく描かれていて、おおっ、これは次にどう展開するのだろう?と期待していると、あまりに当たり前の結末なので、「はへっ?、あーそーなの、んじゃ次の場所で何があるのかな・・・?」と観続けているうちに、終わっちゃった(笑)。その意味では空想的(夢想的)現実主義的な映画かな。ってことは、そのまんま女性的視点ってことなわけで、この映画は完全に女性向けに作られていることがわかる。だから、男性が観るとかなりいらいらする。自由と自立を求めているフリをしながら、結局は現実から逃げちゃっていて、そのくせキレイ事ばかりを言ってるワガママな女性。だから、彼女の別れた夫、その後の若い役者のボーイフレンド、インドで出会ったジェームステイラーみたいたオッサン、そしてバリで出会ったブラジル人のオッサンなど、出会った男全員が皆彼女のことが「好き」なのに「イライラさせ」られる。僕はそれぞれのキャラクターに「同感!そーだそーだ」って応援したくなったくらい。だって、みんないいヤツなんだもん(笑)。逆に言えば、女性はあんないい奴ら「全員」に「同時に」ちやほやと愛されたいわけね(笑)。やっぱり男の方が本質的にロマンティシストなんだろうな。大女優ジュリア・ロバーツだから許されるストーリーかも。主人公が美しすぎたら、きっと女性からも男性からも反感を買ってしまうだろう。この微妙なバランスがポイント。さらに書いちゃえば、このストーリーの中で彼女が様々な教訓を得ていくのだけれど、それが「説教臭い」のがヤだった。っと、ここまでを読んでみて悪評ばかり書いているようだけれど、それなりに面白かったし楽しんだのも事実。決してカネ返せっていうような粗雑な映画じゃなかったことは書いておこう。画像も美しかったし。おお、そういえば挿入歌にNeil Youngの"Heart of Gold"があって、これが画像とばっちり合っていて良かった。わりと甘い評価で☆☆


これがライブ映像では一番好きだな。

帰路、ちょっと軽めに6本300m。