まったく無計画、思いつきで訪れた京都。ネットで捜した蛤御門の真ん前のホテルは快適だった。烏丸通りには車もほとんど走っていない。すごく静かな京都らしい日曜日の早朝。朝ご飯もおいしく、卵焼き、湯豆腐、焼き魚、山椒ちりめんとお漬け物などなど、がっつり食す。蛤御門の変の大火の舞台だったのね、この辺は。最近の龍馬&幕末ブームで京都は「町おこし」をしているみたいだ。
今にも降り出しそうな空模様の下、妙心寺へ向かう。烏丸丸太町から地下鉄で太秦天神川へ。ここから京福電鉄のちんちん電車にのって帷子の辻で下車してバスで妙心寺へ。土地勘がないので地図だけでは距離感が判らないのでルートをミスった(歩ける距離だと思った)けど、気まぐれ一人旅ではそれもまた楽しい。曾爺さん(分家した松村家のルーツ)が熱心な臨済宗(妙心寺派)の信徒で涅槃堂に納骨されている。今回オヤジのこともあり、自分のルーツをこの場所を訪れることで、きっちりと見つめてみたいと思った。
寺に入ったとたんに急に大粒な雨が降ってきて、仏殿の軒先で20分くらい雨宿り。自然の偶然とはいえ、これが僕的にはすごくスピリチュアルな感覚で「洗い流す&清める」感じがして、気持ちがすっきりした。雨が上がって、拝観受付をしてガイドツアーに参加。過去何回か訪れたけれど、「法堂天井雲龍図」を拝観したのは初めて。ただ、なんというんだろう、ひどく懐かしい感じがした。曾爺さんの建てた湯河原の屋敷(今はない)の床の間に同じような書画があったな。売却のばたばたで散逸してしまったのが悔やまれる。その後は、「涅槃堂」へ。ここに永代供養されているご先祖様に手を合わせる。その後、広大な妙心寺山の中を散策。堂や院を繋ぐ回廊や小径を歩いて進む。桂春院のお庭を愛でてから、最後に枯山水の名園「退蔵院」へ。こじんまりしていて落ち着いていて静謐な空気。梅雨時で濡れて光る苔が美しい。苔の美しさを再認識した。盆栽を初めてみるかなって思った。昨日の伊勢で感じたのとは別の日本人の美意識なんだろう。細かい小雨の降る小池を東屋から眺めながら、しみじみと。般若心経の「写経お試しセット」(笑)を購入して妙心寺を後にした。写経ってやってっみたかったんだ、実は。今回は時間がないので断念。
JR花園から京都駅へ。雨と汗でべたべただったので、京都駅のユニクロでシャツを購入して(2泊のつもりだったのでもう着替えがなかった)、手塚治虫ミュージアムのトイレで着替え。遅めの昼ご飯は、京都駅近くの「新福菜館」へ。僕が行ったのはこっち。本店は3回目かな。好きなラーメン5指に入るお店。約15分列に並び、店内へ。「新福拉麺」をオーダー。大量の薄切りとろとろチャーシュとモヤシ、どっちゃりと九条葱がのっている。おもしろいのは生卵がのっていることで、これは横浜のお店ではないメニュー。がっつりと食べ大満足で店を出た。
京都から横浜への新幹線ではビールを飲んで爆睡。いい週末旅行だったな。プチ・スピリチュアル旅行になった。