以前に、「ひらめけ!」っていう日本語ってどうもヘンだという事を書いたけれど、今日も同じようなヘンな日本語の表現。
①・・・心を奪われ躍らせてください(ある外車メーカーの広告)
この雑誌内の広告のコピーは、こんなに素晴らしい車です、だから・・・って続く部分。これって広告するサイドが使うと、スゴく傲慢に感じる。どうもこのコピーを書いた人は、「どうぞお楽しみください」的な感覚で軽く書いちゃったんだろう。でも、この文がおかしいのは、「ひらめけ!」のように、他人にどうこう言われてではなく自発的に突然発露するべき情動(心奪われる、心躍らす)を、「・・・してください」としたこと。これは客からすれば「大きなお世話」なんだよね。もうひとつ、このコピーで致命的なのは、「心を奪われる」ということと「心を躍らせる」ということは何となく似ているようで全然違う反応(爆)なのにひとつの文に無理矢理しちゃってること。「心を奪われ躍らせる」ためにはかなり特殊な努力をしなくちゃいけないぞ、実際(爆)。うがった見方をすれば、このコピーライターって言葉遊びだけで本当にその商品に惚れてないってことが露見しちゃってる感じ。日本で一番売れている週刊誌の一番いい位置の広告なんだけどな。残念でしたっ!て感じ。
② スピードに目を見張れ(ある雑誌の記事タイトル)
これも今日の新聞でみた雑誌広告のタイトル。「目を見張る」ようなスピードだ、ということが言いたいんだろうけどね。注目しろ!っていうニュアンスを「目を見張る(驚きを持って観る)」っていう言葉に付け加えるのにはどだい無理がある。「驚け!」っていわれ「そうだな、確かに、驚かなくちゃ・・・ああびっくりした!」って、漫画じゃん(笑)センスねーー/
日本語の乱れを問題にするっていうことじゃなくて、言葉を扱うプロとしての意識なさ過ぎのコピーが多すぎ。チェックするスタッフのレベルも問題あり、なんだろうな。日本語の文章を読んでないんだろう。