September 18, 2009

リーダーの孤独

南北線の六本木1丁目の駅から、オークラへ向かう。最近の六本木から溜池裏のアークヒルズの裏手の場所の変わりように、驚いた。25年くらい前にアークヒルズが出来る前、僕らが日比谷高校に通っていたころまでは、北斜面のあの辺りは昼間でも薄暗く、静かで木々の緑の深い場所だった。独特の湿っぽい匂いがある場所だった。赤坂見附から溜池を通って屋敷町を上りきり、オークラをかすめて飯倉、そして六本木にむかうルート。「意味もなく」怪しい高校生が歩くと、ほぼ100%どこからともなく出てきた警備の警官に職務質問されちゃうような、そんな、それなりの由緒のある大きな石垣塀に囲まれた屋敷町だった。アメリカ大使館周辺は、今と同様に昔も、すごく細い路地裏にも警官はいたし。

さはさりながら、知らぬ間にあんなに無機質なビルが密集するオシャレなエリアになっちゃったんだね。

今夜はオークラにて医学部のある教室の教授就任パーティ。400人以上の出席者の大規模な催し。見知った顔多数と歓談。これから14年間の彼の職務の責任の重さを、どれだけ周囲が支えられるか?を考える。大変だろうけど健康に注意して頑張ってほしいと思う。彼がリーダーの孤独をひしひしと感じるようになるのは、これからなのだろうけど。

最近よく考えるんだけれど、「立場」というものはあくまでも相対的な人間の関係性の上で成り立っているものなのだと。「その人がその立場でいい仕事できる」ということは、いわゆる「ご縁」そのものではないか?と思うのだ。つまり、周囲の人が居て初めてその人がその立場に立てるということ。立場のある人、いわゆるエラい人、それも「本物のエラい人」っていうのは、古今東西の例外なく、謙虚だ。