November 28, 2008

D-35

Martinはアコースティックギターの最高峰で、この会社のギターが今でもアコギの基本形であることは論を待たない。ギターを弾き始めた頃から、Martinのギターは僕らの憧れの的で、当時は買えるべくもないそのギターの姿を楽器屋さんで眺めつつ、「どんな音がするんだろう?」と涎を流さんばかりに眺めてた。1970年代のカワセ楽器のショウウィンドウの中のD-45なんか、もう「本物の宝物」を眺めるみたいだった。当時は日本に4本しかない、加藤和彦さん、ガロの二人のほかには「その一本」しかなかった。本当に美しかったなぁ。

僕のギター遍歴についてはハックルのブログに書いたけれど、社会に出て自分である程度稼げるようになってからも、音楽から遠ざかっていたこともあり自分のマーティンを所有するまでの「縁」がなかった。アメリカで生活していたときに、従兄弟のBFのD-18を1年くらい預かっていた時期はあったけれど、彼らがその後別れることになり、彼女に返した。アメリカ生活はあまりに忙しく過酷で、実はそのギターはあまり弾いていないのだ。

時は流れて、ハックルの活動再開。Ovation(今のまーく1号)のギターでレコーディングもライブもしていたのだけれど、2005年の正月に出会ったのが今のHD-28VC(ヴィンテージ・カスタム)。これは一目惚れという感じで衝動買い。今のまーく3号で、僕の一番のお気に入り。楽器との出会いは本当に縁なんだよね。かなり弾き込んだので、去年のライブから使い始めて、あさってのライブでもメインの楽器で使う予定。

で、今日ミュージシャンのCRさんの1970年代のヴィンテージのD-35をちょっとだけ弾かせてもらった(というか実際にはちょっとだけ爪弾いただけだけど)。乾いた(本当に乾いた!)コシのある音だった。ボディが響きまくる感じ。いいギターというのは持っただけでわかるものなのだ。高校時代使っていたヤマキのD-35のレプリカを思い出したけれど、まったく別物だったな(アタリマエだけれど<笑)。あれは凄かった。ああいう楽器もあるんだな。今度じっくり弾かせてもらおう。