Huckleberry Finn 1972の4枚目のCD、Nose of Black Cliffのプレスが完成。Nose of Black Cliff は、僕らの聖地三浦半島の「黒崎の鼻」のこと。ほぼ2年ぶりのこのCDについては、正直いつの間にか出来ちゃった(笑)って感じなのですね、僕としては。さあCD音源を作るぞ!とか、ウケを意識した曲作りをするとか、レコーディングを頑張ったっていう感じは全然なくて、ね。ま、いいんじゃないかな、こういう作り方のCDがあっても。
以下、ライナーズ・ノート
①夏の終わりに
かぜさん繋がりで出会った「むつらばし」さんのブログの文章から僕がインスピレーションを貰って作った詞。彼女は友達の誕生プレゼントを贈ったわくわく感のある夕方に、遭遇した夕立の気持ちよさを詩に書いたみたいだけど、僕は勝手に彼女のお孫さんのスバル君の1歳の誕生日の話だと思い込んで歌詞にして出来ちゃった曲。気持ちのいいオープンチューニングで最近のライブの〆の曲です。
②振り向いた場面:
大学1年ころ書いた曲。じょうじ君が言うまで全く作ったことさえ忘れていた曲なんだけど、何十年ぶりに歌ってみたら新鮮な感じがして、そのままレコーディングしてCDに収録することになった曲。最後のフレーズで「ん?」と感じてくれたらうれしい「仕掛け」があります(笑)。
③涙の桜貝:
レコードになった「流れ星」のB面に収録されていた曲。そのころのマネージャーをしてくれていた荒木君の彼女(筒井さん)が書いた歌詞にじょうじ君が曲をつけた「あの時代のフォークソング」。CDではさくちゃんが歌ってます(CDデビュー<笑)。
④誓い
じょうじ作詞作曲。この曲はハックル再活動前のじょうじ君ソロ活動の時代の曲。歌の「世界」があって、その情景が浮かぶいい曲だと思います。結婚式場のCMソングに、いかがでしょうかぁ?
⑤丘の上で想うこと
この曲のクレジットでは作詞がじょうじ君になっているけど、高校1年の時に僕がノートに書いた詩から一緒に作った歌詞。ノートに書いたイラスト(丘の上でひざ小僧を抱えて海を見ている)を憶えている。一人称が「わたし」だったり「ぼく」だったりするのはご愛嬌なんだけど、Fool on the Hillを意識して、あの頃精一杯作った歌。スリーフィンガーのお約束アレンジでリメイクした作品。
⑥ともしび
この歳になると伝えたいメッセージというものがある。手のひらの上にある幸せ、それを大切にすること。だれにでもあるTOMOSHIBIを忘れずに!というメッセージソング。
⑦春爛漫
2007年春。大阪の学会からの帰り道、家の近くの桜並木を歩きながらイメージが湧いて書いた詩。桜の薄紅色のトンネルの中で、とてもやさしい穏やかな気持ちになって作った曲。
⑧流れ星2004
この音源は、じょうじ君のソロ作品。30年を経て、進化した流れ星。
⑨サンタモニカに降る雨は
今となってみると、恥ずかしくて鳥肌もののタイトル(爆)。1985年に僕がアメリカに旅立つ直前にGuildのギターをじょうじ君に預けた。そのギターケースの中に、僕が書きなぐっていた詩がいくつか入っていて、それに曲を付けてもらった…という、古くて新しい曲。雨が珍しいカリフォルニアの1982年の春の情景。
⑩Nose of Black Cliff
CDタイトル曲。原詩は2006年に書いたんだけど、聖地「黒崎の鼻」は描きたいイメージがありすぎて(笑)、原詩自体はすごく散漫だったんだけど、曲になって「落ち着いた」って感じ。軽くて気持ちのいい曲に仕上がりました。